細菌検査このページを印刷する - 細菌検査

細菌検査

患者様由来の検体から病原菌と思われる菌について、検査します。
検体は喀痰・便・尿、その他に膿や血液・髄液などあらゆるものが対象となります。
当院は胸部慢性呼吸器疾患の専門病院であるため、特に喀痰が検体として多く用いられています。
細菌検査は大別して、一般細菌と抗酸菌の検査があります。

 

一般細菌検査

検体から塗抹標本を作製し顕微鏡で観察したり、数種類の培地に検体を塗り、細菌を発育させて菌の集落の特徴や生化学的性状などにより、大腸菌・ブドウ球菌・MRSAなどといったように菌名を決定します。
また、検出された菌についてどの薬が有効であるのかという薬剤感受性についても調べます。
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抗酸菌検査

抗酸菌の集菌塗抹検査、培養検査をします。また、PCR検査(核酸増幅検査)では、結核菌・非結核性抗酸菌(アビウム・イントラセルラ)の3菌種を検査しています。
抗酸菌とは・・
結核菌をはじめ、アビウム・イントラセルラなどの非結核性抗酸菌全体のことをいいます蛍光染色で左下写真のように見えます。
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結核菌検査についてご紹介

迅速で正確な結果の報告のため、当検査室では下のような検査方法にて実施しております。

 
全自動抗酸菌検査システム
(MGIT960)
mgit960 当検査室では結核菌培養検査に2000年4月より液体培地(MGIT)を導入することで、従来の小川培地での培養検査より結核菌の検出率が上昇し且つ検出期間が短縮されました。
PCR検査用自動測定装置
(遺伝子検査)
NEC_0763 PCR検査(核酸増幅検査)では、結核菌・非結核性抗酸菌(アビウム・イントラセルラ)の3菌種を検出します。
入院時の喀痰検査では3日以内に菌名が報告されます。
 

薬剤感受性試験

1.抗酸菌検査の前処理中です。
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2.向かって左の試験管が抗酸菌陽性です。 試験管の下側に白く見えるのが抗酸菌です。右の5本は抗酸菌の4薬剤感受性検査です。

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3.抗酸菌の11薬剤感受性試験です。
赤色にみえる区画が菌の生育している場所です。この場合、この区画の薬剤には、耐性がある(薬が効かない)ことになります。

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