再びミュージック・シェアリングの皆様にご来訪いただきましたこのページを印刷する - 再びミュージック・シェアリングの皆様にご来訪いただきました

2022年11月4日掲載

再び特定非営利活動法人 ミュージック・シェリングに訪問していただいて
 
 令和4年10月28日、「特定非営利活動法人 ミュージック・シェアリング」(以降、「ミュージック・シェアリング」)が再び当院を訪問してくださいました。「ミュージック・シェアリング」は、ヴァイオリニストの五嶋みどりさんを中心とし、本物の音楽・音楽家により豊かな人間性を育む事を目的とし、療養中等の理由でコンサート等への外出が困難な方にも生の音楽を届けてくださる活動を展開しています。
当院への訪問はこれで2回目です。1回目は令和4年6月15日に五嶋みどりさんを始め4人のアーティストが来院し、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの素晴らしい演奏を披露してくださいました。実際に演奏していただくことにより、CDや映像の音楽からは得られない音の響きや演奏者の呼吸等、生の演奏でしか感じる事が出来ない物が沢山ある事がわかり、感動しました。
 今回は、雅楽という日本古来からの音楽ですが、普段は神社等でしか聴く機会も無く、私達も事前に学習して初めて楽器の音色や名前を知りました。
雅楽演奏団体「伶楽舎」に所属する石川高さん(笙)、中村仁美さん(篳篥)、八木千暁さん(龍笛)の3名が来院し、素敵な装束を身につけて演奏していただけました。
 それぞれの楽器の特徴をご紹介いただき、ソロ、3人での合奏等、対象者により曲やスタイルを柔軟に変更していただき、何回聴いても楽しめる演奏でした。ぬくもりサポート館ホールで、「もみじ」を演奏していただいた際には、自然と口ずさむ方や手を指揮者のように揺らしメロディーを楽しむ方もいらっしゃいました。3つの楽器が合わさると大きな音になりますが、自然の素材が組み合わされた楽器から生み出される音のおかげなのか、不思議と驚いたりする方もいらっしゃらず、その独特な音色に魅了されました。
 重心障害児者病棟である北1階病棟で演奏していただいた際には、演奏しながらゆっくりと廊下を歩き、その後順番にお部屋に入って演奏してくださいました。その様子はとても幻想的でゆったりとしたものでしたが、「急に大きな音が聞こえると驚かれるだろうから」という配慮だった事を後からお聞きし、さらに感動しました。
 ミュージック・シェアリングに2回訪問していただき、患者様が大変喜ばれたのはもちろんの事、職員からも「音楽が患者様に力を与えるのを感じた」、「音楽は本当に素晴らしい」という感想が聞かれました。こんな素敵な機会を与えていただいたミュージック・シェアリングに感謝するとともに、また当院に来院してくださる事を心から願っております。
 


※写真の掲載にはご本人の許可をいただいています